パワハラ防止法とコーチング指導
2022年6月6日
パワハラなんて、
うちの会社には関係ない
私には関係ない
と思われがちですが・・・・
厚生労働省が実施した「職場のハラスメントに関する調査(令和3年)」によると、過去3年間で48%以上の企業が従業員からパワハラを受けたことがあると回答しているそうです。
そして、パワハラと聞くと上司から部下が直ぐに浮かぶと思いますが、部下から上司、同僚から同僚の場合もあるそうです。
職場に於けるパワハラに関する過去の裁判事例や、多くの企業や知人から聞く事例の多くは「業務上の指示や注意・指導」によるものが大半です。上司や同僚が注意や指導することは当たり前。
むしろ、注意も指導もしない上司は問題です。しかし、注意や指導がパワハラと思われてしまうと恐れるあまり、何も言えない上司が増えていることも現実のようです。
どうしてパワハラになるのか
ズバリこれだ!
と一言ではいえませんが、過去の事例や専門家のお話から、要因となることが見えてきます。
昭和の成功体験を令和でもやろうとしているケース
自分の指導方法は、ずっとこれでやってきている。何より、多くの部下を育てきたのだから間違っていない!そうです、過去の成功体験をそのまま今の時代にやっているケース。
「今の若い者はわからん!」このセリフは、いつの時代も言われている言葉です。
ここ数年で劇的にネット社会は変化し、今や小学生はタブレットで授業を受けている時代です。
1970年代生まれ上司と2000年代生まれ部下の価値観が違くて当たり前です。
ですが、現在も職場で厳しく注意をした後は、飲みにケーションでフォロー。そうすれば互いの信頼関係が深まるなと思い込んでいる上司は少なくありません。気持ちは痛いほど分かりますが、過去の成功体験をそのまま活用するのではなく、その経験をベースに今の時代に合った指導することが求められます。
パワハラいならないと思い込んでいるケース
これは、パワハラにならないから大丈夫!と、自分に都合よくパワハラを理解しているケース。
パワハラについて各社、セミナーや面談、書面にて、内容を共有をしていると思います。しかし、自分には関係ない、うちの会社は大丈夫と思い込んでいる人は自分事として捉えない為、パワハラを自分の都合で捉えている傾向があるようです。
過去、弊社のクライアントである某社で起こった事例もそうでした。
とても優秀な人(Aさん)でしたが、パワハラを理解しようとしなかった。ある日、人事部へ部下数名からパワハラの相談が。幸い訴訟には至りませんでしたが、残念ながら部下は退社。Aさんは職場異動。ここで驚くべき事は、Aさんは自分がパワハラをしている自覚が全くなかったことです。人事担当者がパワハラの勉強会での事例と一緒だと伝えると、Aさんは愕然とし肩を落としたそうです。
パワハラ防止のために講ずる措置とは
①パワハラ行為の周知徹底
どのような行為が該当するかを周知すること
②相談担当者を設ける
相談窓口(担当者)設置し周知すること
相談担当者は、どのように適切に対処するべきか学ぶを深め対応策を確保すること
③部下指導スキルを上司は身に付ける
怒鳴ることなく指導・注意できるスキルを身に付けること
※厚生労働省からパワハラ対応導入マニュアルが紹介されています。
「パワーハラスメント対策導入マニュアル」(第2版)を公表します |報道発表資料|厚生労働省 (mhlw.go.jp)
過去にパワハラを専門にされている方々とお話をする機会がありましたが、どの専門家も「パワハラ防止で何よりも大切なことは、日頃のコミュニケーションです」とおっしゃっていました。
コロナ禍、日常のコミュニケーションもオンラインとなり難しいと感じている方も多いと思いますが、相手のことを一番に考えると自ずと接し方も変わってくると思います。何事も諦めず、コツコツと続けましょう!
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