お客様との会話で「無音」が怖いスタッフの傾向

お客様との会話で「無音」が怖いスタッフの傾向

 

 

無音を怖がると、美容師の仕事は続かない?

最近、新しい美容室に通い始めました。
施術を受けながら担当の美容師さんと会話をする中で、興味深い話を聞きました。

「最近の若手美容師は、お客様との会話で無音になる瞬間を恐れる傾向がある」

無音が怖いと感じる若手美容師は、会話が続かないことにプレッシャーを感じ、結果として長続きしないケースが多いそうです。一方で、無音を気にしない美容師は、お客様とリラックスした雰囲気で会話を楽しめる傾向があり、結果的に接客スキルも向上するのだとか。

考え方の流れとしては、

  1. 無音になるのが怖い
  2. でも何を話していいかわからない
  3. 自分にはこの仕事は向いていないのでは?
  4. 退職を考える

というサイクルに陥ることが多いようです。

 

若い世代の特徴と接客のギャップ

ここ数年、若い世代は自分が興味を持ったことへの探求心は非常に強いものの、
それ以外の分野にはあまり関心を示さない傾向があります。

そのため、共通の話題があるお客様とは会話が盛り上がるものの、
興味のない話題になると途端に何を話せばいいかわからなくなる。
そして、沈黙が続くことに焦り、余計に無音が怖くなる…という悪循環に陥るのです。

 

 

美容師という職業の特殊性

また、接客業の中でも、美容師は特殊なポジションにあります。
その最大の特徴は、「施術中の自分の姿が鏡越しにお客様に見られている」という点です。

たとえば、

  • エステでは施術中にお客様が寝てしまうことが多い
  • まつげエクステではお客様が目を閉じている
  • ネイルは施術中に鏡を見ることはない

しかし、美容師は施術中の手元や会話する姿がすべて鏡に映し出され、
お客様に観察されています。
そのため、「会話が途切れたらどうしよう」「何か話さなきゃ」と
焦る気持ちが生まれやすいのです。

 

無音を怖がらず、楽しく会話するためのコツとは

また、いつか慣れてくるだろうと思っている人もいますが、いつかは人によって異なります。
待っていても慣れない人もいます。

そこで、「無音」が怖い人は『相づち』に注目してください。

まず、自分の相づちの「癖」を知ってください。

例:最近の傾向としては「はい、はい、はい」、「なるほど」が癖になっているが多いです。


次に、いつも使わない相づちを3つ使うよう心掛けてください。

最後に、相づち+質問をしてください。

無音が怖いと感じるのは、誰しも経験すること。
しかし、そのプレッシャーに飲み込まれるのではなく、時には沈黙も心地よい時間だと考え、
自然体で接客することが大切です。

また、お客様と幅広い話題で会話ができるように、日頃から色々なことに興味を持つことも大切な
ポイント。
美容師に限らず、接客業全般に通じるトレーニング法です。

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