ソーシャルディスタンスと接客⑤
2020年7月20日
東京都が対象から除外されたGo Toキトラベル。
キャンセル料を巡りあまりに不平不満?が出たからなのか、突如、政府が補償する方向で検討に入ったとか・・・。
観光業界全体が悲鳴する中、「キャンセル料は当事者で決めてね」なんて言ったら、不平不満が爆発することぐらい誰にでも想像できます。同時に、相次ぐキャンセル→旅行会社更に経営が逼迫する→事業継続が更に困難→倒産相次ぐ・・・と、想像できます。溜息しかでません。
愚痴はこのへんにして・・
新型コロナウィルス感染拡大が止まらなくなってきているせいか、現場に於けるソーシャルディスタンスについての質問を以前より多く頂戴する機会が増えました。皆さんから頂く質問の多くは以下3つ。
●店頭の導線が確保できないのですが、何かいい方法ないですか
●お客様と接する際、具体的に何を注意するればいいですか
●ソーシャルディスタンスを気にしながら、どうやって売上を取ればいいですか
そこで本日は、「店頭の導線が確保できないのですが、何かいい方法ないですか」について書きたいと思います。
先ずは、現在多くの現場が行っている実例として以下を挙げます。
飲食 | 物販(アパレル、雑貨業態など) |
---|---|
席数を減らす | マネキンを減らす・姿見(鏡)を減らす |
出入口の開閉・空調設備・空気清浄機の設置 | レジでの待機場所として足型目印(大型店) |
隣席へのアクリルパーテーション設置 | 空調設備・空気清浄機の設置 |
フィッティングルームの間引き利用(大型店舗) |
次に、導線確保についてですが、結論から言えば什器やテーブルを除くことが一番だと思います。
が、現実なかなか難しい店舗もあると思います。そこで、上記実例プラス以下を提案します。
飲食 | 物販(アパレル・雑貨業態など) |
---|---|
・対面席を無くす 横に並ぶスタイルにする 4名席も斜めに座るよう最初から席に×マークをする | ・ゴールデンゾーンより下での商品展開をしない しゃがんで商品をご覧いただくことを避ける しゃがんで商品整理、品出しすることをさせる |
・メニュー表のリニューアル 料理の特徴を分かりやすく記載する | ・お直しの仕方を見直す(アパレル限定) 裾上の際、しゃがんだままの姿勢で、お客様を見上げて 会話をしない |
・お客様を観察して席にご案内する 例:女性の2名組み→お喋りする時間が長い 例:結婚している様子の老男女→お喋り時間が短い | ・ギフト提案の仕方 一目で分かる内容の豊富なギフト提案&各ギフトに 番号を記載し端的に伝えることができるような工夫 |
新しいことではありませんが、分かっていても実践していなければ意味がありません。
実は、上記内容はコロナ禍で私が体験したことなんです。
体験① 某有名ハンバーガーショップにて
そこは残念ながら店内のソーシャルディスタンスは全く確保されていませんでした。更に、私の隣席には女性客2名が対面でお酒を飲みながら大きな声でお喋り。来店時にお喋りすることを想像し、奥の席へご案内することが出来たと思います。(しかも土曜日のランチタイムです)
体験② 某人気イタリアンレストランにて
少しだけ席を抜いていましたが、やや狭い印象だと感じる店内。メニューが豊富なことは嬉しいですが、スタッフは各テーブルからの質問対応に追われていました。効率も悪いですし、スタッフが必要以上に話す機会が増えることは避けたいですね。
体験③ 某人気雑貨店にて
店内をウロウロしていると、スタッフがしゃがんで商品整理及び品出しをしていました。勿論、マスクは着用していましたが、お客様から何か質問され咄嗟にそのままの姿勢で答えていました。飛沫感染は立っているほうが避けることが出来るといいます。出来るだけ、低い位置での作業は避けたいですね。
いかがですか、あなたのショップでも改善の余地はありましたか?
慣れ親しんだ場所、無意識に身体が動くほど染みついた仕事の仕方は、自分たちでは気が付けないことも多いです。
withコロナを考えた商売は、ガイダンスをそのまま実行するだけでなく、現場の状況に合わせたブラッシュアップが求められます。感染拡大が止まらない今、若いアルバイトの皆さんの意識を引き締めるためにも、先ずはガイダンスの見直しと徹底が急務です!
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