ネットショッピの強み VS リアル店舗の強み
2020年9月8日
先週、お世話になっている東京モード学園様の後期初授業を実施させていただきました。
前期授業の振り返りをしながら「ヒアリングの重要性」について理解を深めてもらう過程で、先ずコロナ禍でお客様の買い物の仕方に変化が起きていることについて話しました。
自粛中のネットでの買い物回数が増えたことは多くのメディアにも取り上げられています。Amazonが過去最高実績をあげたという記事を目にされた方も多いと思います。私自身もポチっと回数が増えました。
このような事実から、当然学生も同様と思っていましたが彼らは殆ど変化は無かったそうです。世代ギャップのせいなのでしょうか、少し驚きました。
そこで、リアル店舗とネットでの買い物について考えてもらいました。
テーマはシンプルに、「ネットの強み」「リアルの強み」。生徒の回答の一部を紹介します。
ネットの強み
- 一人でゆっくり見れる
- いつでも好きな時間に見ることができる
- 体力がいらない
- 販売員さんにムダに勧められなくてすむ
- アクセスが早くて便利
リアルの強み
- サイズを間違えることがない(試着をすることができる)
- 素材が分かる(手で触れる)
- スタッフからアドバイスを直接聞くことができる
- 人脈をつくることができる
- スタッフと会話することができる(コミュニケーションがとれる)
先ず、ネットの強みで私が大爆笑したのが体力がいらないです。発言者の留学生に理由を尋ねると、「先生、日本は暑すぎます!こんな暑い中で買い物をするには体力を消耗しますが、ネットは体力は必要ありません」とのこと。そしてもうひとつ、アクセスが早くて便利については、「ネット環境が整っていれば、何処でもいつでもサクサクアクセスがいいじゃないですか」とのこと。どちらも表現が面白いです。
次に、リアルの強みで私が少し意外だと感じた内容がスタッフと会話をすることができるでした。発言者に理由を尋ねると・・・・
「リアル店舗の楽しみってスタッフさんと話すことでしょう」
「スタッフさんから色々な情報が聞けるのが楽しみなんじゃん」
「会話しないと店に居ずらいじゃん」 などなど。
他生徒からも同様の声多数。ここで私から「店のスタッフは、あまり話しかけないイメージがあるけれど、もしかして皆が行く店は古着屋さん?」と質問すると、「うん」と即答。
学生からは普通の店にも行くけど、その場合は買うことが前提でないと話しかけないとのこと。更に、普通の店は自分たちから話しかけることが多いとも言っていました。
なるほど、この会話からリアル店舗の突破口が少し見えてきた気がします。
一周、二週?して、再び若者は会話をするショッピングを求めているのだと思います。一方、現場で働くスタッフは自分が買い物をするときは接客をされたくないから、お客様に聞かれたら応える接客が好ましいと思い込んでいる販売員も少なくありません。このギャップを埋める、その前に、このような現実を知ることが重要ですね。なかなかリアル研修が減少していますが、しっかり現場で働く皆さんへこの事実を伝えていきたいと思った豊枝です。
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