接客ロープレで「詰問」にならないための重要ステップ
2026年8月10日

久々の投稿になってしまいました。
実はここ数年、一年の中で最も忙しい時期が「7月」になっています。
通常の研修登壇に加え、各種商業施設などで開催される「接客ロールプレイングコンテスト」の審査を担当させていただいているためです。
審査が終わった後も、競技者おひとり一人の動画を何度も見返し、それぞれの強みや課題を「言語化」してフィードバックシートに落とし込む作業に追われておりました。
今年も約150名もの接客プロフェッショナルの審査をさせていただきました。
その中で、今回特に強く感じた「ヒアリング時の課題」についてお伝えしたいと思います。
それは、良かれと思って重ねている質問が、お客様にとって「詰問」に見えてしまうということです。
1. 努力しているからこそ陥る「詰問スタイル」の罠
コンテストに出場する理由は、人それぞれです。
自らの意志で挑戦する方もいれば、上司の推薦や命を受けて立つ方、新人としての度胸試し、あるいは昨年のリベンジを誓って臨む方もいらっしゃいます。
最近はYouTubeなどで過去の大会やお手本の動画を気軽に観られるようになったこともあり、接客全体の流れや質問すべきポイントを事前によく研究し、練習を積み重ねて来られる方が増えました。
その甲斐あって、大半の競技者が「ご来店目的」をしっかりとヒアリングできています。
しかし、その一方で気になったのが「聞き方」です。
必要な情報を引き出そうとする焦りや熱心さゆえに、問いかけがまるで「詰問」のようになってしまっている競技者が散見されました。お客様を置き去りにし、自分が欲しい情報を集めるための質問になってしまうと、接客としての心地よさは失われてしまいます。
2. 「情報収集」を心地よい「対話」に変えるワンクッション
では、なぜ「詰問」のように見えてしまうのでしょうか。
その理由は、相手のお話(=情報)に対して「共感の言葉」がないまま、
次の質問を重ねてしまうからです。
本来、接客におけるヒアリングとは「単なる情報収集」ではなく、
お客様との信頼関係を築くための「対話」です。
お客様が「今日は仕事帰りで…」とおっしゃったなら、
すかさず「お仕事帰りなんですね、お疲れ様でございます」と一度受け止める。
あるいは「来週、友人の結婚式があって」とおっしゃったなら、
「それは楽しみですね!」と気持ちを寄せる。
こうしたワンクッションの共感フレーズが入ることで、
はじめてお客様は「この人は私の話を聞いてくれている」と安心し、心を開いてくださいます。
情報を聞き出すことだけに意識が向くと、どうしても「チェックリストを埋める作業」になりがちです。
お客様の言葉をしっかり受け止め、共感を示す一言を添えてから次の問いかけへ進む――。
これこそが、詰問にならず「心地よい会話」を生み出すための大切なステップです。
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