未来のアパレル人と暗雲低迷な業界
2019年10月3日
先月より専門学校の後期授業がスタート。こちらでの授業も今年で7年目を迎えます。
授業ではインターンシップ先で接客をすることが出来るよう、挨拶、言葉づかい、立居振舞、接客の基礎知識等を教えロールプレイングを行います。
ここ数年は留学生の割合が高くなっており、ペアトレーニングを行うだけでも大変な状況が続いていますが、国籍に関係なく一生懸命に取り組んでくれる生徒もいます!そんな中、ある生徒との会話をご紹介します。
講師:「インターンシップは、どこへ行きたいの?」
生徒:「へっ?行かないですよ」
講師:「えっ?行かないの? あ~、アルバイト先での就職が約束されているの?」
生徒:「約束は・・・。けど、うちに就職してくれと言われていますけど」
講師:「いいじゃない!良かったね」
生徒:「先生、そこには行かないですよ。販売の仕事って将来なくなると思ってるんで。
だって、毎日同じことの繰り返しってつまんないじゃん。それにネットで買えるし」
講師:「・・・・。じゃぁ、就職はしないの?」
生徒:「知り合いの会社へ行くつもりです。海外での買い付けをする会社です」
この会話前後、バーニーズニューヨークやフォーエバー21、子供服マザウェイズ・ジャパンやサンモトヤマが自己破産申請。今年に入り国内のアパレル関連の倒産は22社。(日刊信用情報電子版)
一説には、昨年市場に投入された衣料品のうち実際に売れたのは46.9%だったとか。(日本経済新聞)今も収益性よりも売上高を重視する慣行から抜けきれず、売り残った商品を値引きする悪循環は続いています。
実際、プロパーでは購入しないという人は増加傾向にあるのではないでしょうか。
「早くもお買い求めやすいプライス」「今なら更に10%OFF」なんて文字を日常的に見せられたらプロパーでの購入意欲は無くなります。
これからのアパレル業界は、どうなるのでしょう。未来のアパレル店員に夢と希望を持ち続ける業界であって欲しいと、切に願う元アパレル店員の私です。
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